ギガバイトおすすめのRTX 4060搭載グラボ5選! 上位モデルより小さくなって、搭載しやすくなりました
GeForce RTX 40世代のGPU搭載グラフィックボードは高性能だけれど、大きくてPCに搭載しづらい……そう思われていた方に朗報です。2023年夏に登場したRTX 4060搭載グラフィックボードは、上位モデルよりもコンパクトなボディに、最新世代らしい十分な性能を備えています。この記事では、RTX 40シリーズの魅力に加え、ギガバイトが自信を持っておすすめするRTX 4060搭載グラフィックボードについて紹介します。
RTX 40シリーズのポイントは、DLSS 3による高性能と省電力
RTX 40シリーズに共通する特徴は、前世代に比べて性能が順当に進化したうえ、消費電力が低下していることです。GeForceシリーズのGPUを製造しているNVIDIAでは、複数のゲームで前世代のGPUとの比較検証を行い、RTX 40シリーズのパフォーマンスの高さを実証しています。今回はRTX 4060とRTX 3060の比較を下記に引用しました。
⚫︎『Warhammer 40,000: Darktide』の1シーンでのフレームレート/消費電力
・RTX 3060:45fps/153W
・RTX 4060:88fps/115W⚫︎『Returnal』の1シーンでのフレームレート/消費電力
・RTX 3060:89fps/143w
・RTX 4060:142fps/112w⚫︎『ダイイングライト2 ステイ ヒューマン』の1シーンでのフレームレート/消費電力
・RTX 3060:52fps/148w
テスト環境は、最高ゲーム設定、DLSS超解像度品質モード、RTX 40 シリーズではフレーム生成、i9-12900K、32GB RAM、Win 11 X64。RTX 3060 12GB モデル。
・RTX 4060:103fps/112w
https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/graphics-cards/40-series/rtx-4060-4060ti/より引用
RTX 4060は、AIが高品質な追加フレームを作成する最新技術「DLSS 3」を搭載しています。RTX 3060が搭載しているDLSSはその過去世代にあたる「DLSS 2」であるため、DLSSに対応したゲームタイトルでは双方の性能差がより顕著になる傾向があります。なお、上記の3タイトルは、DLSSに対応しています。
また下記に、NVIDIAが公開している消費電力についての数値を引用します。
⚫︎平均的なゲーム環境での消費電力
・RTX 3060:170w
・RTX 4060:110w⚫︎アイドル時の消費電力
・RTX 3060:8w
https://www.nvidia.com/en-us/geforce/news/geforce-rtx-4060-available-june-29/より引用
・RTX 4060:7w
NVIDIAの製造するGPUは、世代を経るにつれ性能が進化してきましたが、RTX 30シリーズまでは高スペック化と同時に消費電力が増えていく傾向にありました。しかしRTX 40シリーズでは、性能を犠牲にすることなく消費電力が低下。その観点から、RTX 40シリーズの革新性は高いといえます。
RTX 4060の登場で、RTX 40シリーズを採用しやすくなった!
RTX 30シリーズに比べて明確な長所を持つRTX 40シリーズですが、弱点がありました。それは、グラフィックボードのサイズが大きいことです。これまで発売されていたRTX 4070以上のハイエンドGPUを搭載したグラフィックボードは、占有レーン数が2つに収まらないほど厚みがあるのが当たり前でした。これを採用する場合は必然的に大型のケースが必要になるため、たとえば過去世代のGPUからアップグレードしようと思ったときに物理的な問題で導入できないといったことも起き得ました。
しかし、RTX 4060搭載のグラフィックボードが2023年夏に登場したことで、この状況に変化が起きています。というのも、RTX 4060を搭載したグラフィックボードはRTX 4070以上を搭載したものと比べてサイズが小さく、2レーン占有で収まるものが一般化しています。ギガバイトの製品では、横方向の出っ張りがなくなりケースのフタに干渉しにくくなったほか、電源ピンが従来型の8ピンであといった、これまでのRTX 40シリーズにはない設置性の高いモデルが発売されています。
ギガバイトのRTX 4060搭載グラフィックボード5選! 一番の売れ筋は小型2ファンモデル
ここからは、ギガバイトが発売している、RTX 4060搭載グラフィックボードを5機種紹介していきます。小型なものから、ハイスペックなものまで、多様なラインナップを揃えています。
最も売れている! RTX 4060だからできた小型2ファンの“小さな巨人”
GV-N4060WF2OC-8GD(以下、WF)は、今回紹介するなかで唯一の2ファンモデルです。その魅力はなんといっても小さいこと。その他のパーツにもよりますが、ケースが大型でなくとも十分収まります。ただし、3ファンのモデルに比べてファンの回転数が高くなる傾向にあるため、静粛性は犠牲になっています。
LEDは搭載せず、オーバークロック(以下、OC)時のクロック数もこの後に紹介するモデルと比べると控えめではありますが、小型であるうえに価格が抑えられているので、採用しやすいモデルといえます。その小ささ、安さから人気を博しており、ギガバイトのRTX 4060搭載グラフィックボードのなかでは一番の売れ筋です。
【スペックメモ】
コアクロック:2475MHz(リファレンス:2460MHz)
ファン数:2
占有レーン数:2
内蔵LED:なし
価格:税込5万2800円前後
保証:2年
一般ゲーマーならこれ! 性能・価格ともにベターな1枚
GV-N4060EAGLE OC-8GD(以下、EAGLE)は、3ファンモデルのエントリー機的な位置付けにあります。3ファンになったことでWFよりも冷却効率が向上、安定して性能を発揮しやすくなったほか、OC時のクロック数が向上しました。ただしハイエンドモデルと比べるとやはりクロック数は低めで、LEDも内蔵されていません。そのぶん価格は安めに設定されています。
極端なOC性能を求めない、内蔵LEDも不要、そんな一般のゲーマーには、ベターな1枚といえるでしょう。
【スペックメモ】
コアクロック:2505MHz(リファレンス:2460MHz)
ファン数:3
占有レーン数:2
内蔵LED:なし
価格:税込5万4800円前後
保証:2年
クロック数が向上。それでもサイズは小型のまま
GV-N4060GAMING OC-8GD(以下、GAMING)は、OC時のクロック数でEAGLEを上回り、LEDも内蔵されたモデルです。とはいえ、サイズが大型化したわけではないので、占有するのは2レーンで済みます。導入障壁は相変わらず低めといえます。
EAGLEと比べ、こちらは快適なゲームプレイにより比重をおきたいユーザー向けの製品です。これ以上にクロック数が高いモデルもありますが、そちらは大型でかつ価格も高くなります。GAMINGは、サイズ、性能の両面で、バランスの取れたモデルです。
【スペックメモ】
コアクロック:2550MHz(リファレンス:2460MHz)
ファン数:3
占有レーン数:2
内蔵LED:あり(サイドロゴ)
価格:税込5万8800円前後
保証:2年
グラボには珍しいホワイトボディ。紅一点ならぬ“白一点”
クリエイター向けブランドのAEROからラインナップされているのが、GV-N4060AERO OC-8GD(以下、AERO)。同ブランドのイメージカラーである白をボディカラーに採用しており、ほかのモデルとはデザイン面で明らかに異なります。
スペック的にはGAMINGと同等なので、当然ながらゲーミング用途にも使えます。市場全体を見ても、白色のグラフィックボードはレア。お使いのPCのデザインにあわせて、こちらを選んでみるのもよいでしょう。
【スペックメモ】
コアクロック:2550MHz(リファレンス:2460MHz)
ファン数:3
占有レーン数:2
内蔵LED:あり(サイドロゴ)
価格:税込6万800円前後
保証:2年
ギガバイトのRTX 4060グラボの頂点に君臨する“エリート”
今回紹介する5モデルのうち、最高の性能を誇るのがGV-N4060AORUS ELITE-8GD(以下、AORUS)です。エリートの名にふさわしく、コアクロック数はほかを引き離す2640MHz。サイドのロゴ部分だけでなく、3つのファンにまでLEDが内蔵されているのも、本品が唯一です。また本品の保証年数はギガバイトのウェブサイトで製品登録することで4年に延長することもでき、信頼性の面でも上回っています。
ただし、本品はほかと比べてすこし厚みがあるのが難点。占有レーンは2つでは収まらず、2.5レーン程度のスペースを必要とします。性能的には文句なしですが、RTX 4060搭載グラフィックボードのメリットである小ささは犠牲になっているので、本品を採用する場合はPCケース内のスペースとよく相談するようにしましょう。
【スペックメモ】
コアクロック:2640MHz(リファレンス:2460MHz)
ファン数:3
占有レーン数:2.5
内蔵LED:あり(サイドロゴ、3連ファン)
価格:税込6万4800円前後
保証:延長4年(要登録。未登録の場合は2年)
ギガバイトのRTX 4060搭載グラボは、HDMI×2、DP×2の構成!
上で紹介したグラフィックボードすべてに共通する特徴として、外部出力端子がHDMI×2、DisplayPort×2の構成であることが挙げられます。市場に出ているRTX 4060搭載グラフィックボードは、HDMIが1つしかついていないものが多いので、この点もギガバイト製品ならではの強みです。
新たに組み立てるPCにはもちろん、旧世代からのアップグレードにもおすすめしやすくなった、新たなRTX 40シリーズ搭載グラフィックボード。その実力を、ぜひ試されてみてはいかがでしょうか。