大学生のためのゲーミングPC選び。ゲーム&学業兼用なら、どんなモデルを選ぶべき?
大学生の必需品、ノートPC。多くの新一年生は、そこではじめて自分専用のPCを購入することになります。そのPCは当然、学業のために使うことになりますが、ゲームもしたい! という人も多いでしょう。しかしPCゲームもしたいとなると、一般的な大学生向けのPCではスペックが足りず、ゲーミングPC(ゲーミングノート)が必要になってきます。
そこで今回のコラムでは、学業と兼用するためのゲーミングPCの選び方を解説します。そもそも、ゲーミングPCを学業に使うのはアリなのか? という疑問から、モデルの選び方まで、初めてパソコンを買うような初心者にもわかりやすく説明していきます。
なお今回扱うゲーミングPCは、家の外でもPCを使うシーンを想定し、ノートPCに限定しています。その点をご了承ください。
【執筆者紹介】
畑野壮太
PC・ガジェットなどのジャンルを得意とするライター・家電総合アドバイザー。GetNavi、ASCIIなどのメディアを中心に、執筆活動を行っている。自作PCを愛用しており、パーツはコスパ重視で選ぶ主義。数千時間プレイしたタイトルがあるほどのゲーマーでもある。
そもそも、ゲーミングPCを学業に使うのはアリ?
この疑問に対して筆者なりの答えを述べるなら「ゲームをするならアリ」です。逆にいえば、「ゲームをしないなら、素直に一般的な機種を買うべき」ということになります。
ゲームをしないなら、ゲーミングPCはいらない
ゲーミングPCは、一般的な大学生向けの機種が搭載していないグラフィックボードを備えているため、性能が高い反面、分厚く、重くなります。大きさ・重さと性能は、トレードオフの関係です。
ゲームをしない、あるいは動画編集などの高度なグラフィック性能が求められる作業をしないのであれば、ゲーミングPCを買っても性能を生かしきれないうえに、持ち運びがしにくくなってしまいます。なので、ゲームをしないなら、グラフィックボードを搭載していない、薄く軽い機種を買っておいたほうがいいのです。
学業とゲームに併用する場合、機種選びが難しくなる
ここからは、ゲームもしたい! というケースを考えていきましょう。ゲーミングPCを、ゲームと学業で併用するのは「アリ」と書きました。しかしこの場合、機種選びがシビアになります。
ゲームだけに使うなら、ソフトの推奨スペックを満たしたうえで、自分が操作しやすいと感じた機種を買えばよい話です。しかし今回の場合、学業という別のニーズが発生します。ゲームに使いやすい機種が、学業にも使いやすいとは限らないので、精査が必要です。なお、ゲーミングPCの選び方については、過去に詳しく書いたコラムを投稿していますので、そちらも併せてお読みください。
学業にも使いやすい、ゲーミングPCの選び方とは?
では、どのような機種なら、学業にも使いやすいといえるのでしょうか。筆者が考えるポイントは以下の3点です。
- タイピングがしやすい
- 通学カバンに入るサイズ
- バッテリーの持ちがいい
1.タイピングがしやすい機種を選ぶ
学業でPCを使う主なシーンは、レポートや論文の執筆です。そのため、タイピングがしやすいかどうかは重要な要素になります。ゲーミングPCのキーボードはゲームに最適化されているため、配列が特殊になっていることも多く、人によってはタイピングがしにくい機種もあります。
学業に使うときだけ外付けのキーボードを接続するという手もありますが、キーボードを持ち歩くのは大変ですから、あまり現実的ではないでしょう。はじめから、タイピングのしやすさを考えて機種を選んでおくべきです。
2.通学カバンに入るサイズの機種を選ぶ
持ち運びやすさも考慮しましょう。ゲームだけに使うなら家の外に持ち出すことはほとんどないかもしれませんが、学業用のPCとなると話は変わってきます。大学で使うことも考慮すれば、一定の可搬性が必要です。
ゲーミングPCのサイズは13インチから17インチが主流。ゲームの美麗なグラフィックを楽しむという目的もあるため、一般的なノートパソコンと比べて、大型の機種が多めです。画面が大きければゲームの世界に没入しやすくはなりますが、あまりに大きすぎるとカバンに入らなかったり、ただでさえ重いゲーミングPCがさらに重くなってしまいます。自分のカバンに何インチまでのPCが入るかを確認し、サイズには敏感になっておいたほうがいいでしょう。
3.バッテリーの持ちがいい機種を選ぶ
家の外で使うことを考えれば、バッテリーの持ちも重要です。ゲーミングPCはそのスペックが高いぶん消費電力が大きく、バッテリー駆動時間は短めになります。だからこそ、少しでもバッテリーの持ちがいい機種を選ぶ意義は大きくなります。
ゲームと学業兼用! ギガバイトのおすすめモデル
ギガバイトでは、多種多様なゲーミングPCを販売しています。その豊富なラインナップのなかから、ゲームと学業の併用におすすめな「G6Xシリーズ(2024年モデル)」を紹介します。
4年間使い続けても陳腐化しないスペックの高さ
G6Xシリーズは、16.0型のゲーミングノート。Intel製第13世代CPUのなかでもハイエンドなCore i7-13650HXと、NVIDIA製の最新世代のGPU・GeForce RTX 4060 Laptopを搭載したハイスペックマシンです。動作負荷の高いゲームでもサクサク動かせる、これを買っておけばどんなゲームでも快適に遊べるといえるだけの性能を有しています。主なスペックを以下に書き出します。
- 画面:16.0インチ(解像度:1920×1200、リフレッシュレート:165Hz)
- CPU:Core i7-13650HX
- GPU:GeForce RTX 4060 Laptop 8GB
- メモリ:16GBまたは32GB(DDR5 4800MHz)
- ストレージ:1TB(M.2 PCIe Gen4 SSD/空きスロット×1:PCIe Gen4×4)
- USBインターフェース:Type-A USB3.2 Gen1×1、Type-A USB3.2 Gen2×1、Type-C USB3.2 Gen2, DisplayPort 1.4×1、Type-C USB3.2 Gen2, Power Delivery 3.0×1
- 映像出力:HDMI 2.1×1、Display Port 1.4×1
- 重さ:2.5kg
総じてスペックが高く、大学生の4年間使い続けても陳腐化しないレベルです。4Kにこだわりがないのであれば、ゲームをするうえで不満を抱くことはほぼないでしょう。
クセのないキーボード配列で、タイピングしやすい
G6Xシリーズを学業向けにおすすめできる理由のひとつが、クセのないキーボード配列です。ゲーミングPCのキーボードはEnterやShiftといったキーが小さいなど、特徴のある配列になっているケースもありますが、本機の場合は標準的な配列を採用しています。一般的なPCのキーボードを操作するのと同様の感覚で文字を打てます。
メモリ16GBモデルなら、価格は約20万円におさまる
G6Xシリーズにはメモリ16GBと32GBの2モデルがあります。そのうち16GBモデルであれば価格は約20万円と、大学生向けとして売られているノートPCと比べても決して高いものではありません。出費を増やさずともゲームにも使えるPCを買えると思えば、お得です。
サイズが大きいので、カバンに入るかは要チェック
ここまでG6Xシリーズの長所を書いてきましたが、懸念点をひとつ挙げるとすれば、そのサイズです。本シリーズの画面は16インチ。ゲーミングパソコンとしても比較的大柄な部類に入ります。問題はこれを持ち運べるかどうかです。
通学用のカバンやリュックのサイズによっては、入らないこともありうる大きさなので、注意が必要。参考までに、本機の平面のサイズは36.1cm×25.9cm。重さも2.5kgあるので、持ち運びやすさは自身の許容範囲内か、購入の前にしっかり検討してください。可搬性の低さという弱みはありますが、逆にそれ以外の懸念は薄く、おすすめしやすい機種であることに変わりはありません。
4年間使うことになるので、後悔しない買い物をしよう
大学入学に備えて買うパソコンは、基本的に4年間使うことになります。中途半端に選んでしまうと、後々に後悔が残ってしまいかねないので、妥協をせずに選びましょう。
コツは、4年後にもサクサク動くように、ある程度ハイスペックなものにこだわること、自分にとって操作しやすいかどうか実店舗で試してみることです。ゲームもするなら、プレイするタイトルの推奨スペックをチェックしておくこともお忘れなく。十分に吟味して、お気に入りの一台を見つけてください。