コラム

スタイリッシュなPCを組むなら、背面コネクタマザーボード「ステルス」シリーズがおすすめ!

自作PCを組むうえで、ひとつのハードルになるのが配線の組み方です。特に、外見にこだわったスケルトンなPCを組みたい場合には、邪魔な配線をどう処理するかは大きな課題になります。

その問題を根本的に解決できるのが、背面コネクタマザーボードです。背面コネクタマザーボードでは、基盤上のコネクタが全て裏側に集められており、配線をボードの裏側にまとめられます。ギガバイトでは、「STEALTH(ステルス)」シリーズとして、この種のマザーボードを展開しています。この記事では、2024年8月発売の「B650E AORUS STEALTH ICE」を例に、背面コネクタマザーボードの魅力について解説します。

【執筆者紹介】
畑野壮太
PC・ガジェットなどのジャンルを得意とするライター・家電製品総合アドバイザー。GetNavi、ASCIIなどのメディアを中心に、執筆活動を行っている。自作PCを愛用しており、パーツはコスパ重視で選ぶ主義。数千時間プレイしたタイトルがあるほどのゲーマーでもある。

背面コネクタマザーボードの魅力とは?

冒頭にも書いたように、背面コネクタマザーボードのなにより魅力は、配線をマザーボードの裏側に全てまとめられることです。コードがほぼ露出しないので、透明なケースに収納した時の見栄えが圧倒的に良く、エアフローもバッチリになります。

↑背面コネクタマザーボードの裏面。コネクタが全て、こちら側に集約されています

LEDを内蔵したPCに背面コネクタマザーボードを使えば、光を遮るコードがなくなり、外見の魅力をより引き出せます。さらに水冷CPUクーラーと組み合わせれば、ケース内の空間が非常にスッキリするため、このうえなくスタイリッシュな“魅せるPC”を作れるでしょう。

デメリットは、ケースの選択肢が狭まること

背面コネクタマザーボードを採用する場合は、ケースもそれに対応したものを使う必要があります。仕方のないこととはいえ、選択肢がある程度狭まってしまうのは難点です。

とはいえ、背面コネクタマザーボードに対応したケースのラインナップは、徐々に増えてきています。気にいるものがないか、まずは探してみましょう。

背面コネクタの魅力を最大限に引き出す「B650E AORUS STEALTH ICE」

ここからは、ギガバイトが2024年8月に発売した「B650E AORUS STEALTH ICE」について解説します。本品は、白一色のカラーリングとスタイリッシュな外見、PCを安定動作させる性能にこだわった、ATXサイズの背面コネクタマザーボード。CPUのソケットはAMD Socket AM5で、AMD Ryzen 9000/ 8000/7000 シリーズのプロセッサに対応します。

↑「B650E AORUS STEALTH ICE」

その最大の特徴は、マザーボード表面の大部分を覆う、巨大なヒートシンク。これにより、基盤の回路やコンデンサなどの露出が、最低限に抑えられています。白色の背面コネクタマザーボードのなかには、基盤などの露出によって外見の統一感が損なわれているものも多く、この点は本品の大きな魅力といえます。配線を隠せる背面コネクタマザーボードのメリットを、最大限に活かした製品です。

性能面の話をしていきましょう。本品は、M.2スロットを3つ搭載。メインとなるGen 5 M.2 UDスロットには、専用の大型ヒートシンクが付属しています。このヒートシンクはワンタッチ装着が可能で、ネジなしで着脱できます。電源構成は12+2+2。Ryzen 9000シリーズのハイエンドCPUも十分に安定して動作させるだけの力があります。メモリのバージョンはDDR5です。

↑CPUソケットの下、写真中央の盛り上がった部分が、M.2スロット用のヒートシンクです

バックパネルに搭載された外部出力端子の数も豊富です。USB端子は、DisplayPortに対応したType-C×1のほか、USB3.2 Gen 2 Type-A ×2、USB3.2 Gen 1 ×5など、合計12個装備。さらにマザーボード上にも、USB3.2 Gen 2×2 Type-C、USB3.2 Gen 1など、豊富なUSBヘッダーがあります。無線LANはWi-Fi 7に対応。2.5GbE対応の有線LANも備えます。

↑バックパネルの外部入出力端子。赤色がUSB3.2 Gen 2 Type-Aです

従来比10倍の高い耐荷重性能を誇るPCIeスロットには、大型のグラフィックボードも安心して取り付け可能。M.2スロット、電源コネクタには、ギガバイト独自の信号損失低減技術が搭載されています。

なお、本品の外周部にはLEDが内蔵されています。加えて、RGB LEDヘッダピンを1つ、ARGB LEDヘッダピンを2つ、それぞれ装備しています。。PCを光らせたいという方にもおすすめです。

「B650E AORUS STEALTH ICE」は、高負荷がかかるハイエンドPCにも採用できるだけの信頼性がある製品です。安心して採用できる背面コネクタマザーボードといえるでしょう。

難点を強いてあげるなら…

「B650E AORUS STEALTH ICE」の難点を強いてあげるとすれば、PCIeスロットが×16のひとつしかないことです。表面の全体を白で覆うため、拡張性を一部犠牲にしている形になります。ただ、サウンドカードなどを搭載しないのであれば、無視できるポイントであるともいえます。本品の採用を考える際は、自身のニーズと合わせてチェックしておきましょう。

徐々に人気になりつつある背面コネクタマザーボード

背面コネクタマザーボードは、昨今ジワジワ人気が出つつある製品群です。通常のマザーボードに比べて価格が多少高めになる傾向があるうえ、機種の選択肢も多いとはいえませんが、唯一性のある魅力を持っていることは間違いなく、今後そのラインナップは増えていくと思われます。やがて訪れるであろうブームに、いち早く乗ってみてはいかがでしょうか。

【製品の関連情報】
https://www.aorus.com/ja-jp/motherboards/B650E-AORUS-STEALTH-ICE/Key-Features
https://www.youtube.com/watch?v=d8nrSEylBcg
https://www.amazon.co.jp/dp/B083WG1N3L

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